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塾長コラム

【ヒゲ先生のコラム】忘却曲線と復習のタイミング

二等辺三角形の性質
忘却曲線の略図
エビングハウスの忘却曲線、というものがあります。教育関係者のあいだではよく知られている理論です。簡単にいうと、『覚えたことを忘れないようにするためには、出来るだけ早く復習すると記憶は定着しやすい』、という話。
 それで、先生は生徒達に宿題を出します。しかし、有能な先生はもっと早く、授業内に“繰り返し”の指導を入れることが多いのです。85分の授業を75分で終えて、最後の10分間にまとめの時間を作る。

先生「はい、それじゃあね、今日はどんなことを学んだんだっけ。太郎、言えるかな」
太郎「二等辺三角形のとんがったてっぺんの二等分線は、えっと、底辺を同じ長さで二等分する、とかって」
先生「(黒板に簡単な二等辺三角形の略図を書き)二等辺三角形のてっぺんのことを頂角って言うんだけど、ここだな。これを同じ角度で二つに分けた二等分線がね、底辺を垂直に二等分する、っていう定理だ。太郎、偉いぞ。じゃあさ、どうしてこうなるかって言える人いるかな」
洋子「ハイ! 頂角を同じ角度で分けたときにできる背中合わせの二つの三角形は合同になる、ていうことだったと思います」
先生「えらいぞ、洋子。じゃあさ、この二つの三角形は直角三角形でもあるんだけど、どうして合同になるんだ? 合同条件はナニ? はい、良夫」
良夫「もともと二等辺三角形なんだから、頂角を二等分すると、その二つの三角形は、二角とはさまれた辺の長さが同じになるからかな。だから、合同!」
先生「そうだな、よく出来たぞ」

 とやって、授業の終盤の10分間にその日指導したことの確認をします。つまり、教えてからなるべく早く生徒たちに習ったことを繰り返す。そうすると断然覚えやすいんです。

 そして、
先生「先生な、これ、みんなに是非定着させたいんだ。うちでもう一回くりかえしてもらいたい。だから、今日の宿題は#33から#40にするぞ。応用問題も入ってるから手強いけど、頑張ってやってほしい」
 と、宿題の理由も含めて生徒たちを励ます。これはしっかりと授業計画を立てていた先生ならできるんです。勉クラの英数国のオリジナルテキストには巻末に宿題のメモを書くページというのがついていますから、ここまでの理由づけをしての宿題だと、生徒たちは宿題のページをメモして、かなりの確率できちんとやってきてくれるんです。
 ヘボな先生はいい加減な宿題を出すし、宿題の箇所をきちんとメモさせる指導力もないので、生徒たちが、宿題をやってこない、と嘆くばかり。
 
 そうなんです。すべては先生の指導力のせいなんです。だから、AI学習とか言って指導力のない学生アルバイトを多く雇用している塾では、本部が宿題の箇所をスマホで保護者に伝えて、家でしっかり管理してやらせて下さい、てなシステムになります。これはあきらかに子供たちの自立心が育てられないシステムです。しっかりと宿題をやる動機を生徒たちに伝えられる指導力のある先生のクラスでは、みんなが宿題をよくやってきてくれるものです。

 授業の終わりにその日やったことをまとめて授業中に指導を全うする。そして宿題で繰り返させてる。繰り返したい、という動機づけをするということです。これが、勉クラ教務部が育て上げてきた指導法です。企業秘密なんですが、有能な先生の少ない他塾ではどうせ、こうはいきませんので、あえて、公開してしまいました。


深 谷 仁 一
日本放送作家連盟員 
日本脚本家連盟会員 

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